満足度が上がると
食べ残しが減る?
#フードロス削減
満足度が上がると 食べ残しが減る?
日本で、年間にどれほどのフードロス(食べ残しや売れ残りなどで捨てられてしまう食品)が発生しているかご存知でしょうか。その量は、なんと522万トン(2020年)。食料自給率がわずか37%(2020年、カロリーベース)で、海外からの輸入に多くを頼る日本において、フードロス削減は大きな課題となっています。
星野リゾートとしても、食料問題や廃棄による環境負荷の観点から、フードロス削減に向けた取り組みを行なってきました。代表的な事例が、「軽井沢ホテルブレストンコート」での披露宴の食事を見直すプロジェクトです。
披露宴の食事といえば、さまざまな参列者にあわせた和洋折衷のお料理が一般的。しかし、和食を好む方には洋食メニューが合わなかったり、またその逆だったりして、食べ残しが多く出てしまっていました。それはお客様の満足度にも結びついていると気づき、満足度も廃棄量も改善できないものかと考えたのです。そこで、当日に和食か洋食かを選ぶことのできる「シュル・ラ・カルト」を導入しました。
「軽井沢ホテルブレストンコート」では、ご自身で「和食」「洋食」の選択が出来ます
シンプルなようで、実は大規模なプロジェクトでした。食材もある程度予想しなければならず、和食と洋食の割合の見極めも大切。さらにキッチンの設備も大きく変える必要があり、換気扇ごと調理場を動かせる設備や、自由自在にレイアウトを組める仕組みを導入するなど、裏では大きな準備を行っていたのです。 結果、お客様の満足度が上がり、食べ残しは大きく減りフードロスも削減できました。いまでは「軽井沢ホテルブレストンコート」の魅力のひとつとなっています。 また、コロナ禍においては、地域の農業生産者から「需要が減り作物が余っている」という声を受け、食事に取り入れたり、加工品としてお土産にしたりと、連携を強化してきました。「リゾナーレ那須」では余った生乳でミルクジャムを、「青森屋」でも余剰のりんごをお菓子にしてお土産にするといった取り組みが、全国の各施設で活発化しています。
リゾナーレ那須のミルクジャム
青森屋「林檎のパート・ド・フリュイ」