何度でもりたくなる名湯

湯めぐり手帖湯めぐり手帖

心や身体をほぐし、豊かな時間を過ごせる
日本の温泉。
星野リゾートには、湯船から望む美しい景色や
心を落ち着かせてくれる香りなど、
五感で愉しめる個性豊かな温泉が数多くございます。
温泉ソムリエのかたあきこさんによる
秋ならではの温泉の楽しみ方もご紹介。

大切な人との距離がぐっと縮まる、
温泉の旅へでかけてみませんか?

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温泉旅のススメ

「温泉に行きたい」「旅に出かけたい」と思う時、二つのサインが出ているように感じます。「疲れた、休みたい、リセットしたい」という静のサインと、「旬の味と季節を楽しみたい、ワクワクしたい」という動のサイン。心身の疲れを癒し、好奇心を刺激し、明日の元気まで与えてくれるもの。それが温泉旅の魅力です。
 旅先でいつも驚くのは、地元の方の肌が綺麗で笑顔が素敵なこと。これはきっと共同湯という社交場で磨かれたもの。温泉が湧く所に人が集まり、宿が立ち、旅人が訪れ、交流が生まれ、相手を思う気持ちが心を豊かに!
 旅は非日常。ふだんとは違う自然環境や旅館の美しい空間で、五感が刺激されたり、ほっとできたり、もてなしに癒されたり。温泉旅に出かけてゆったりとした時間を過ごしましょう。次第に笑顔が増えていくはずです。
「あの温泉旅館に行けば元気になれる」。そう安心できる場所が全国にあると人生がより楽しくなると思います。

のかたあきこ

旅ジャーナリスト、温泉ソムリエアンバサダー、まちづくり人案内人。旅と温泉と地域活性をテーマに年間200日取材。
温泉観光士、厚生労働大臣認定温泉入浴指導員、日本温泉地域学会会員。旅館本・旅美人SPECIAL編集長。
テレビ東京『ソロモン流』、『厳選いい宿』レギュラー。 http://nokainu.com

温泉づく秘密

秋を知らせる紅葉。例えば軽井沢のカラマツは黄葉に、嵐山のモミジは紅色に葉を染めながら次の季節を迎える準備をしています。紅葉して落葉するのは木に栄養を蓄えるための冬じたく。
色づきに絡めて、色づく温泉 “にごり湯”を紹介します。
奥入瀬渓流ホテルは硫黄が香るやや白濁した単純温泉。星のや東京は海のミネラルであるヨウ素を含んだ琥珀色の塩化物強塩泉です。
にごり湯といってもほとんどの場合、源泉はほぼ無色透明です。空気に触れることで、鉄分を含むものは酸化して鉄錆色に (代表例:伊香保や有馬)、硫黄成分は乳白色に (代表例:乳頭温泉郷、万座、草津)、メタケイ酸は青磁色 (代表例:別府明礬) になります。また珈琲色のモール温泉 (代表例:十勝川) は太古の植物に由来するフミン酸に色づきの秘密があります。
温泉は地球の贈り物。雨水などが長い年月をかけて地面に浸透する中で、ミネラルを蓄え、やがてマグマであたためられ地上に湧出。だから色や温度や香りは多種多様。その個性が入浴の楽しみになるわけです!

温泉芸術家

青森県奥入瀬渓流ホテルには岡本太郎制作の暖炉がシンボリックに存在しています。高さ8.5mもの暖炉『森の神話』は80歳の時の作品。奥入瀬を愛し、その色彩を「100万色もあるかのよう」と讃えています。静岡県吉奈温泉の御宿さか屋には自身設計の風呂があり、抱かれるような曲線美の湯船は独特の雰囲気を醸し出しています。
作家が愛した温泉宿も全国に点在。兵庫県城崎温泉を一躍有名にした志賀直哉の『城の崎にて』は、療養で訪れた三木屋で執筆した短編小説。川端康成の『雪国』執筆の新潟県越後湯沢温泉高半や、夏目漱石滞在の静岡県修善寺・菊屋、与謝野晶子ゆかりの群馬県法師温泉のほかに、宮沢賢治が過ごした岩手県大沢温泉、版画家・棟方志功ゆかりの岡山県奥津温泉など、心身の疲れを癒す温泉は作り手の創作意欲を刺激したことでしょう。
芸術家ゆかりの宿に泊まった時、作品世界とシンクロするような、はじめてなのに懐かしいデジャブ体験が訪れます。時代を超えて繫がる感動。
旅っていいなと感じる瞬間です。

秋に行きたい温泉宿秋に行きたい温泉宿

秋の夜長の温泉滞在、紅葉の湯町へ!秋の夜長の温泉滞在、紅葉の湯町へ!

暑さがやわらぎ過ごしやすい季節になりました。今年も、紅葉が色づく美しい湯町へ出かけませんか。
秋の味覚はもちろん、伝統工芸や地域文化にもふれられる温泉旅館を紹介します。秋の夜長を五感で楽しむ心豊かな旅!

栃木路で紅葉と民藝三昧の温泉旅

鬼怒川

鬼怒川に面した小高い丘の上に2015年秋にオープン。ガラス張りのスロープカーは紅葉を眺める特等席。モミジの中庭を囲むように宿は建ち、露天風呂では錦繍の山々と対面します。泉質は肌に優しいアルカリ性単純温泉。全48室が「とちぎ民藝の間」で、そのうち20室は温泉の露天風呂付きです。

  • 界 鬼怒川
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栃木県/
鬼怒川温泉

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寄木と紅葉を愛でる奥湯本の絶景宿

箱根

湯本温泉の須雲川沿いに立ち、全31室や大浴場はリバービュー。半露天風呂の湯船に秋は対岸の紅葉が映り込み幻想的です。ナトリウム-塩化物泉は、よく温まる美肌の湯。地域を紹介する“ご当地楽”のテーマは寄木細工。材料となる木の話から箱根の森が学べるのも魅力です。

  • 界 箱根
  • 界 箱根

神奈川県/
箱根湯本温泉

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日本最古の美肌湯と国宝松江城の秋

出雲

玉造温泉は『出雲風土記』に“神の湯”として登場する歴史ある温泉です。泉質はナトリウム・カルシウム・硫酸塩・塩化物泉。肌の古い角質を落とし、潤いをもたらす美肌の湯です。全24室に信楽焼か檜の温泉露天風呂が備わります。2015年に国宝に指定された松江城は車で20分。お堀を一周する堀川遊覧船で楽しむ紅葉風景は乙なもの。

  • 界 出雲
  • 界 出雲

島根県/玉造温泉

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茶会や月見酒、ふぐを楽しむ湖畔の宿

遠州

浜名湖畔にたたずみ、全33室がレイクビュー。保温と保湿に優れた温泉は、全国屈指の塩分濃度を誇るナトリウム・カルシウム-塩化物強塩泉。国産ヒバの露天風呂や、石造りの庭園露天風呂で満喫できます。中庭に面する湯上がり処がリニューアル。秋は月見酒やお茶のノンアルコールカクテルなどを用意。遠州灘のとらふぐは10月〜楽しめます。

  • 界 加賀
  • 界 加賀

静岡県/
舘山寺温泉

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のかたのオススメ温泉宿のかたのオススメ温泉宿

星のや東京 東京に日本旅館が誕生!オンからオフへ、寛ぎと創造の場所
星のや東京 東京に日本旅館が誕生!オンからオフへ、寛ぎと創造の場所

東京・大手町に2016年7月20日に開業した「星のや東京」。ガラス張りの高層ビルが建ち並ぶ中、全館が江戸小紋の“麻の葉文様”で包まれた日本旅館はとても個性的です。地下2階、地上17階の一棟建て。客室は3〜16階に全84室あり、各フロアに “お茶の間ラウンジ”があるのが特徴です。皇居の大手門までは徒歩5分とかからず、そばを流れる日本橋川周辺では自然や江戸文化にふれる散歩道の整備がすすめられています。

そういった環境の中に誕生した「星のや東京」は日本旅館の進化にこだわったつくり。一番の特徴は、靴を脱いで素足で過ごすこと。全館畳敷きのため、オンからオフの開放感が突然に訪れます。もうひとつは、歳時記や伝統文化にふれられる空間づくりを目指していること。
客室は旅館滞在の快適性を高める工夫が(この度オリジナルで作られた布団の寝心地を再現したベッドなど)随所にほどこされています。加えて客室全フロアに自由に過ごせる滞在空間“お茶の間ラウンジ”を設けていることもユニークです。寛ぎと創造の空間と言える、ここでの過ごし方やサービス提供が、今後の更なる魅力になると感じました。

新たに掘削された大手町温泉も大注目です。体を芯からあたためる強塩泉で琥珀色の湯をたたえる内湯と露天風呂は最上17階にあり、禅の世界というか瞑想空間のよう!?温泉と組み合わせたスパも日々進化中とのこと。
滞在着、アクティビティ、全国の達人のこだわりや料理など、お伝えしたいことは色々ありますが、続きはぜひ滞在体験でお楽しみくださいね。

春夏秋冬、四季のある日本を楽しむ温泉旅。 これからもあなたの「湯めぐり手帖」には素敵なページが続いていくことでしょう!春夏秋冬、四季のある日本を楽しむ温泉旅。 これからもあなたの「湯めぐり手帖」には素敵なページが続いていくことでしょう!